2026/02/25
皆さま、院長の山本です。
前回の歯の根の虫歯のお話の続きですが、
今回は診療所での対応について説明させていただきます。
歯の根が柔らかいというお話をさせていただきましたが、
そもそも噛む部分とは構造が違います。

(出典 ライオン株式会社)
歯を建物で例えれば、外壁パネルやタイルのようなものがエナメル質で、
中の鉄筋コンクリートが象牙質(ぞうげしつ)に当たります。
鉄筋に相当するのはコラーゲンで、これは酵素によって切断されます。
それによって歯の質が少しずつ溶け出すのではなく、
鉄筋が中で壊れて建物が崩れるように、いきなり大きく虫歯が進行する可能性があります。

(出典 ライオン株式会社)
その酵素は、細菌が出すだけでなく、ご自身の唾液の中にもあります。
それだけではなく象牙質(ぞうげしつ)の中に元々含まれてもいるのです。
それぞれの酵素の働きは十分には解明されていませんが、
その作用を抑えるものはいくつか利用することが出来ます。
当院で酵素を抑えることを目的とした治療は、サホライドという薬剤の塗布と
グラスアイオノマーセメントによる虫歯治療です。
■サホライド
削るまでの虫歯ではないが、進行を抑える必要がある場合に使用します。
古くからある日本で開発された薬剤ですが、最近は海外でも評価され見直されています。
むし歯の箇所が黒くなるという欠点はありますが、その効果は日々実感しています。


■グラスアイオノマーセメント
削らなくてはいけなくなったむし歯で、
見た目よりも再発防止に重点を置く場合に詰めるものです。
何種類か用意していますが、酵素を抑える作用がある亜鉛を含んだものを良く使っています。

↓詰めた状態
少し専門的なことも含めてご紹介しましたが、
虫歯が出来る環境を変えなければ焼け石に水です。
歯磨きと食生活の改善が最も大事です。
そのためのお手伝いは惜しみなくさせていただきますので、
気兼ねなくお申し付けください。
